2021年に入ってからほぼ毎日4時間から5時間くらい、東京港区周辺を自転車で活動(UBER EATS配達員)していると、いろいろな街の変化を肌で感じます。そこで本記事では、最近感じる街の変化について共有したいと思います。
目次
業態変更
東京の田町にある(正確にはあった)某居酒屋さんは、コロナ禍の影響により、「居酒屋」から「火鍋屋」に変貌を遂げたのですが、わずか数カ月で閉店に追い込まれてしまったようでした。
「人がそこそこ入っていたはずの居酒屋も閉店に追い込まれるなんて・・・厳しい時代だなぁ・・・」なんて思っていたのですが、ある日、UBERの注文を取りに行った先は、閉店したはずの「火鍋屋」さんでした。
わたしは驚きました。なぜ驚いたのかというと・・・・わたしが受け取った商品が「ラーメン」だったからです。しかもわたしにラーメンを渡してくれた店員さんは、居酒屋時代からいた顔なじみの店員さんだったのでさらに驚きました。
そう。居酒屋から火鍋屋に変貌を遂げたお店は、「ゴーストレストラン」としてさらなる進化を遂げていたのでした。
電話あるいはネットからの注文にのみ応じて、食事を調理しデリバリーするニューヨーク発祥の飲食業態のこと。
また東京の赤坂にある某サンドイッチ屋さんは、店員さんもお客さんも外国人が多く、「まるで外国で食べれるサンドイッチ」がウリだったのですが、ある日お店の前を通ると「移転」の張り紙が・・・・
移転先をのぞいてみると、以前の店舗にはあったイートインのスペースがなく、テイクアウトとデリバリーに特化したお店に変貌を遂げていました。
さらに東京の白金高輪駅から徒歩数分にある「食べログ百名店2020」にも選出されていたケーキ屋さんも、ある日お店の前を通ったら店舗が工事中になっており、ホームページをのぞいてみると、公式通販サイトに誘導されてしまったのでした。。。
モヤモヤする問題
店舗側からしてみれば、「不要不急の外出自粛」⇒「店舗で飲食する人が激減」⇒「イートインスペースのコストが回収できない」⇒「通販事業へ業種転換」という流れに行き着くのは、生き残るための当然の判断なのでしょう。
しかし実際にUBER EATSの配達員として活動しているわたしからすれば、ある懸念があります。わたしの懸念は「街に活気がなくなる」⇒「地価の下落」というような大きな経済の話ではなく、もっと小さな・・・しかしデリバリー業界に関わるものとしては無視できない問題についてです。
それは・・・・「わたしは本当に料金に見合った価値のある料理を届けられているのか?」という問題です。
実は、毎日UBER EATS配達員として活動していると、「正直、自分だったら注文しないだろうな」という飲食店の料理を配達することがあります。もちろん配達員としての仕事は、料理をスピーディーにかつ丁寧に依頼者に届けることですから、料理のクオリティーにまで関与できるわけではありません。
しかしUBER EATSのアプリをみて、「この料理美味しそうだな」と空腹のなか期待に胸を膨らませた状況下で、お金を支払ってくれたお客様にとっては、「支払ったお金に見合う価値のある商品が届くのか?」ということは、とっても重要なわけです。(当たり前)
ですから配達員のわたしとしては、飲食店でこれから配達する料理を、目にした瞬間に、「これは美味しそうだなぁ」とか、「ボリュームがあっていいな」という感覚がもてれば安心するわけです。
逆に「写真と比較すると実物は微妙じゃない?」とか、手に持った瞬間に「あれ?ずいぶん軽いけど、これで全部かな?」と疑問に思うようなときは、とっても不安になってしまうわけです。
既視感のある現実
わたしは10年以上前のGoogleを思い出しました。当時のGoogleには、「アフィリエイターがアフィリエイト報酬を得るためだけに立ち上げたウェブサイト」がウジャウジャしていて、情報を得るために検索した結果、さらに混乱してしまう・・・というような状況が放置されていました。
Amazonにしてもそうです。Amazonの商品を購入するとき、口コミをみる人も多いと思いますが、その口コミ自体がお金で雇われた「サクラ」によるものである疑惑があり、サクラチェッカーというサービスが注目されるようになっています。
Facebookにしてもそうです。アメリカ大統領選挙では、政治家がFacebookにお金を支払って、有権者の思想に影響を与えたことが明らかになっていますし、大統領選挙に当選したドナルド・トランプ大統領は、Twitterでフェイクニュースをバラまきました。
YouTubeにしてもそうです。陰謀説が積極的に語られています。例えば「地動説は間違い。天動説こそが真理。」ということを真顔で語る動画配信者が注目を浴びていて、それを本気で信じている人もたくさんいるという状況になっています。
わたしはGoogle、Amazon、Facebook、YouTubeの流れのなかに、UBER EATSもあるという気がしています。唯一の救いは、「実際に料理を注文して食べてみれば、本当に価値のある商品かすぐに判別できる」ということですが、期待を裏切られた消費者としては、一度でも期待を裏切られればサービス自体に不信感をおぼえるでしょう。
とはいえ、Google・Amazon・Facebook・Twitter・YouTube・UBER EATS(出前館等)などのサービスと隔絶した世界で生きることはほぼ不可能…という人が大半でしょうから、利用者としては対抗策を講じる必要があるわけです。
どうすれば・・・・この「何を信用したらいいかわからない」というモヤモヤから抜け出せるのでしょうか?
信頼できる人探し
おそらく多くの人が「信頼できる人を探せばいい」という結論に至るでしょう。結婚相手から保険商品など、あらゆる領域で、「気軽に相談しよう」という風潮が強くなってきています。
わたしも先日、「えんとつ町のプペル」という映画作品を観ようかどうか迷った時、いろんな人のレビューをチェックしました。例えば堀江貴文さんや中田敦彦さんは、この作品を絶賛していました。
しかしわたしは通称オタキングこと岡田斗司夫さんの意見(↓↓↓)を聞いて興味を失いました。
映画『えんとつ町のプペル』を見ない理由、話しますhttps://t.co/hSgGOS1vVc#プペル #西野亮廣 #映画えんとつ町のプペル #感動ポルノ #オンラインサロン #オタクは見ない #西野亮廣エンタメ研究所 #岡田斗司夫ゼミ pic.twitter.com/fDv85yIHRW
— 岡田斗司夫@オタキング (@ToshioOkada) January 14, 2021
わたしは岡田斗司夫さんの意見を、(すくなくともアニメなどの分野では)、堀江貴文さんや中田敦彦さんよりは信用しています。だから岡田斗司夫さんの意見に従うことにして、「とりあえずえんとつ町のプペルはスルー(観ない)する」という決断を下しました。
映画だけでなく、お金の・保険・法律・住まい・健康・趣味(わたしの場合、自転車・パイプ・ラーメン・コーヒー)などさまざまな領域で、「信用できる人」との関係をもっておくことは人生においてプラスになるはずです。
どうすれば「信用できる人」との関係を発見し、維持することができるのでしょうか?
ズバリ答えは、「自分自身が(なにかしらの領域で)信用できる人になる」です。原則、情報というものは、情報を発信する人に集まるようになっているのです。あなたはどのような領域で「信用できる人」になることを目指しますか?それでは今日もよい一日を!!
P.S.
とはいえ、岡田斗司夫さんが見当違いの主張をしていて、「えんとつ町のプペル」という作品がわたしの人生に深く影響を与える可能性も十分にあるわけです。「誰かを信じる」という態度を採用する以上、「裏切られるかもしれない」という可能性から逃れることはできません。ではどうするか??という話は、別の機会にとっておきましょう。